ボーダレスでトレンドフリーをコンセプトに掲げる彼女のオリジナルブランド「TAEKÍNHA」。

彼女自身がブランドコンセプトそのものであり、何事もどんな環境も面白がることを忘れず挑戦していく姿勢が垣間見えてくる。飾らず自然な言葉には、彼女が持ち合わせたものと経験がブレンドされて透明感を増しているのだろう。

会社員、クリエーター、イラストレーターとして活動する「えがみ たえこ」に聞く、33の質問。

素直さとピュアな人柄で、人に愛される彼女の魅力を覗いてみたい。

Q1. お名前は?


えがみ たえこ です。

Q2. 出身地・ルーツは?


生まれは東京。埼玉、福岡を経てブラジルで幼少期(5~10歳)を過ごしました。その後、神奈川県の湘南に移ってからは、今も実家が湘南にあります。血縁のルーツはないのですが、幼少期の貴重な時間をブラジルで過ごしてきたからなのかブラジルの人との出会いが多いこともあり、ブラジルとの縁を強く感じています。

幼少期に過ごしたブラジル・リオでの写真。左がえがみさん、右は妹さん(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q3. 現在の拠点は?


現在は、東京都の下町在住です。人情味が溢れていて、昔ながらの個人商店の人たちとの繋がりを楽しんでいます。

Q4. 年齢は?(〇〇代)


32歳です。

Q5. 現在のお仕事あるいは主な活動は?


平日は会社員で在宅事務の仕事をしながら、「TAEKÍNHA」(タエキーニャ)という自身のブランドを立ち上げてものづくりをしています。仕事前の朝の時間は織物や絵を描く時間にあてていて、現在はブランドを知ってもらうための活動に力を入れています。これまでに販売員、飲食業、リゾートバイトなどやってみたい仕事は色々経験してきたので、現在はTAEKINHAの活動やプライベートの時間を充実させられるように在宅の仕事を選択しました。

Q6. TAEKÍNHAについて教えてください。


ものづくりをして自分のお店を構えることを視野に入れていたが「ものを売る」ことにフォーカスしすぎず、「色んな人をワクワクさせられる」ことを届けたいと思うようになったんです。そんな最中、タイミングが重なり美術大学に通うことになりました。講義で染織を学び、日本の文化に興味を持って・・・。古い布を裂いて織物にする技術を知ってからは、歴史の中の素敵なものを自分の作品を通して知ってもらえたらいいなと思って、現在の作品作りに取り入れています。大きいことはできないけど、小さなアイディアをかたちにしています。幼少期のブラジルでの経験で「こんなにいろんな肌の色の人がいるんだ」と知りました。そのこともあってなのか、異素材を融合させることも好き。ものづくりから偏見をなくし、あらゆるものが融合されてより良い世界が広がってほしい。インスピレーションは自然からもらっていて、植物の模様や、ブラジルで見た景色が影響していると感じています。

ハンドメイドのイベント初出店にて。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q7. 人生に影響を与えている経験は?


留学やワーキングホリデー(ワーホリ)の経験です。
初めての留学は、大学時代。オーストラリアで1週間だけのホームステイを体験した時、ホストファミリーのやさしさに触れて、必ずまたこの体験をしたいと思いました。
月日が経ち、大学卒業を間近に控えたとき就職するイメージがわきませんでした。ワーホリという言葉さえ知らなかったけど、友人がワーホリに行くことをきっかけにワーホリを知ったんです。ある日、家族と観ていたテレビで18歳でNYに留学した歌手のことを知り、「私もそういう生き方してみたかったな」と呟きました。その時、隣にいた母に「なんで過去形なの?まだまだ20代前半なんだからなんでもできるでしょ」と言われたことに衝撃を受けて、すぐに調べて、ワーホリを教えてくれた友達よりも先にカナダに旅立った。
留学先は下調べなく、「とにかく色んな人に会ってコミュニケーションをとりたい!」を叶えてくれるカナダのトロントを選びました。モザイクシティと呼ばれるほど、多人種が集まる国だからです。
全てが楽しい思い出では無く、怖い経験もしました。実際に海外で生活して、色んな国の人に出会ってみると、日本で与えられた情報の中で他国に対して偏見を持っていたことに気がつきました。実際に色んな国の人と触れ合うことで、これまで偏見を持っていた国や人のことも好きになれたし、本当に行ってみて良かったです。
カナダで過ごした1年半。自分にルールを課して、現地では日本人の友達とは話さない、日本人のいない職場で働いてストイックに過ごしました。ストイックにしすぎてメンタルが追い詰められそうになったから、日本の家族とは日本語OKにルールを変更。それでも自分のストイックさのお陰で、英語も上達したと思っています。

カナダ・トロントでのワーキングホリデーでの様子。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q8. 1日のスケジュールは?


7:00


9:00
17:00
17:30
19:30
25:00

起床
朝ごはん
始業まで本を読む、ごろ寝タイム
始業
終業
夕食の支度
楽しみタイム
就寝

朝は6時45分に起きることが理想でアラームをかけています。朝食はオートミールの豆乳粥を飽きずに毎日食べるのが日課。一日の楽しみは夕飯を終えてから寝るまでの時間で制作したり絵を描いたりすることです。夜更かしをすることあるけど7時間寝れたらいいなと心がけていて。仕事の時間ギリギリにあわててパソコンを立ち上げることもあるし、もちろん毎日がこの通りではないですよ。

織物の作業風景。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q9. 毎日している習慣は?


髪の毛を乾かすときに、つま先立ちしたり、体をひねったりして動かすこと。
時々だけど、多肉植物の水やりの時に話しかけること。

自宅で共にする多肉植物。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q10. 心地よく過ごすために意識していることは?


必要のない心配をしない。
30年位生きてきて、心配してもその通りになることはないとわかったから心配することを辞めました。以前、電車で素敵なおばあちゃんに席を譲ったことをきっかけで「雨がふりそうですね、傘忘れちゃった」とお話しすると「私はいつも持っていないわよ、心配なんて無駄なの」というおばあちゃんの言葉が心に残っていて、そうだよなって腑に落ちたんです。

Q11. 食事のこだわりは?


食べたい気持ちに従って、食べたいものを食べること。
「これ食べたい」と感じるものは、自分に必要なものなんだと年々分かってきました。パンやチーズも好きだから食べるときは食べるけど、必要以上に食べないようにしています。乳製品や小麦を控えてみたら自分に合っていたみたいで調子が良かったから、ゆるく心がけています。

Q12. 日常に喜びを感じるときは?


いっぱいある!私は幸せを感じるセンサーのハードルが低いと思うから、小さなことにハッピーで居られます。日常の中で聞こえるウグイスや鳥の声、窓から風が抜けていく瞬間かな。

Q13. 最近の悩みは?


やりたいと思うことに対しての準備不足を感じています。計画立てて実行していくことが苦手です。

Q14. その悩みにどんな風に向き合ってる?


やりたいことのその先にはワクワクする気持ちがあると思うんです。
計画立てて実行することは苦手だけどワクワクする気持ちを追い求めて、「どう攻略していこうか」ゲーム感覚で向き合ってみる。私は紙に書き出すことで整理できるタイプだと思うから、どんな小さなことでも書き出しています。思い立ったら行動できる自分も好きなところだけど、書き出すことで計画立てる訓練をしていこうって考えていたり。
昔から苦手なものは克服してみようという気持ちを持っていて、なぜかいばらの道に立ち向かってしまう。出来ないことが出来たときの喜びを感じることが嬉しかったり、苦手な事ことに向き合うことは自分に必要な何かがあるのかもしれないと、そんな期待を込めて向き合っています。

Q15. あなたが自然体でいれる瞬間は?


自然に触れあっているときです。自然の中に自分がいると、私も自然体でいれる。実家で飼っているわんちゃんやねこちゃんと触れ合っているときに、彼らの飾らない自然な動きを見て、自然なものに惹かれていると気が付きました。

実家で飼っている愛猫。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q16. お気に入りの場所は?


大自然の中は、大好きです。原っぱに寝っ転がったり、近所の公園もお気に入りのスポット。図書館、古い町並み、あまり見たことのない町並み。この質問をもらって「なんでそういうところが好きなのか」考えてみたら、新しい発見ある場所、新鮮な感覚が得られる場所が好きなんだと気が付きました。

日常で出会う自然の風景たち。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q17. あなたの思う「自分らしさ」の定義は?


まさに「素直さ」が私らしさです。良くも悪くも表情に出ちゃいます。自分の行動にも「自分が素直にこれがやりたい」と思うから行動しているし、行動にも素直さが出ている。年々、良い意味で人の目を気にしなくていいんだって心が図々しくなってきていて。思ったことを素直に言葉にしてみても、周りが受け入れてくれる経験を重ねていると、そのままでいいんだって思えるようになりました。無邪気な年上の人をみると素敵だなと思うから、その影響もありますね。

Q18. 人との付き合い方で心がけてることは?


フラットな目線で接すること。相手の立場で態度を変えないこと。相手の前情報があっても、初めましてで何も知らない相手にも変わらない態度で接したい。それに、どんなに仲の良い人でも気遣いは大切にしています。

Q19. 影響を受けた人物はいる?


いままで関わったほとんどの人たち。私は、本当に人に恵まれていると思っていて。素晴らしい言葉をもらったわけじゃなくても影響を受けることはあります。バイトの先輩や仲間の影響を今も引き継いでいるし、「この人苦手だな」と思った人からも影響は受けていて、その経験があったからこそ自分の考え方がこうなれたんだと思えたり。
身近な存在だと父親の影響を受けていると感じます。「ピンチ!」と思った時には「死ぬわけじゃないよ」という父親の口癖が自然と思い浮かぶ。楽観的な父親の言葉を母親は嫌がるけど、そんなに嫌なことでもないなと思んです。

Q20. お金を使うとき(ものやサービスを買う)に意識してることは?


ポジティブにトキメいているかを意識しています。欲しいと感じることはたくさんあるけど、トキメキが長く続くのか、その先を想像するようにしています。

Q21. 最近の気になってるトピックは?


宇宙。宇宙っておもしろそうじゃないですか?
こんなに大きく感じる地球は、実は広い宇宙にある小さな星なんですよね。私たちからは遠くの星が小さく光って見えているように、遠く向こうにある星から私たちを見たら、こっちも小さな星かもしれない。そんなことをふと考えると、壮大で、不思議だなっと感じます。それと、最近すこしハマっているホロスコープで自分の星回りを見たりすると当たっていて。宇宙と自分の繋がりを確かに感じると、宇宙にはまだまだ知らない面白いことがいっぱいありそうだなと思っています。

Q22. 最も感動したまたは記憶に残っている場所や経験は?


アマゾン。
幼少期のブラジルに暮らしていた時に訪れた記憶だけど、自然の生命力を感じたことが刻まれています。ジャングルにはワニやピラニアが生息していたり、ドリアンなどの植物が落ちているままになっていたり。命を終えた牛が炎天下にさらされている様子も覚えています。とにかくワイルドでした。

Q23. 健康の秘訣・マイルールは?


寝る、食べる、動く。ありがたいことに寝ないとすぐに体に不調が表れます。不摂生な食事は、肌荒れになったり、太ったり、分かりやすいんです。それに身体を動かすことは心が元気になると感じています。

Q24. あなたの愛すべき弱点は?


緊張しいなところ。
嫌なことも、楽しみなことも、あがり症でお腹が痛くなります。そんな自分の一面を知っているからこそ準備を怠らない分、意外にも緊張しいなことが悪い影響を与えたことがないんです。面接などの大切な場面では「すごく緊張しています」と先に言うことで大丈夫になったりします。自分の弱点を認めて隠さないって大事かもしれないですね。

Q25. 「私ホントは〇〇なんです」


「私ホントはビビりなんです」
川に飛び込んだりできないし、動物が好きなのに大きな動物がくると怖くて体が引けてします。何がいるか分からないから深い海も怖い。外から見られる印象と、自分で感じる内面とのギャップがあって、本当はビビりなんですよ。

Q26. お気に入りの本は?


2冊あります。

1冊目は「ツバキ文具店」(著・小川糸)/ 小川さんの本はいろいろ読んでみた中で、一番好きなのがこの本。物語の舞台が鎌倉で、出てくる建物も本当に実在しているもので親近感が沸きます。お手紙を代筆するお話で依頼人に合わせて書き方が変わるところも面白いし、本当にお手紙を読んでいるような本の構成も好きです。

2冊目は「彼女のスペアキー」(著・川島なお美)/バブリーな恋愛のショートストーリー。面白くて何度も読み返すほどお気に入りな本。古本で買ったら本に挟まっていた当時の婚活のチラシにも時代を感じて、なんか良くて大切にとってあるんです。

私、本の選び方が変わっていて、図書館や古本屋さんで本を選ぶときは本棚をなぞるようにして本を選ぶんです。

右下は、本に挟まっていた婚活のチラシ。(画像提供:EGAMI TAEKO)

Q27. 今、手放したいことは?


「もの」を取捨選択して手放したい。単純に部屋にものが多いです。やりたいことがあったときに金銭的なハードルを感じることも手放したい。それと、一人暮らしも。今まで実家やシェアハウスで暮らしていて、初めての一人暮らしをしてみたけど、私は誰かの動きを感じながら生活することが自分に合っていることに気が付いたんです。

Q28. これから挑戦したいこと!


今までよりも更に色んな人に会って、喋ってみたりしたい。瞑想もやってみたいな。瞑想しようと目を瞑ると寝ちゃうんですよね。

Q29. どんな自分でありたい?


正直、素直、いくつになっても好奇心を忘れないでいたいです。周りにいる人には、心地よさを感じてもらえる自分でいたいな。

Q30. あなたの大切なものは?


心の健康。
心が健康だったら、なんでも大丈夫な気がする。メンタルのバランスが崩れて辛くて落ち込み気味になったこと、今もそうなりそうなこともあるけど、ここ数年で少しずつ自分の中で調整できるようになってきたと思います。やっぱり、寝ることや体を動かすことって大事ですよね。どんなに落ち込んでも、嫌な事があっても、寝て起きるとスッキリしていたりするでしょ。

Q31. あなたにとっての愛とは?


「胸がキュン」としたら、愛だなと思います。

Q32. 自分へ感謝のメッセージを


ありがとう。体力の限界超えてまで無理させちゃうけど付いてきてくれていることに、ありがとうって言いたいです。

Q33. 世界中にいるこのインタビューをみてくれている人へメッセージを


このインタビューを見てくれた人がいたら、是非やりとりしましょう!
SNSや、ものづくりを通したイベントなど、方法や場所を問わずにこのご縁を大切にして繋がっていけたら嬉しいです。私も皆さんの話を聞いてみたいな。

TAEKO EGAMI

会社員、クリエイター、イラストレイター

トレンドフリーで素直にいいモノを。ボーダーレス(国境越え)のときめきをもっと身近に。をコンセプトにリサイカブルなモノづくりや、ときめきを広げる活動を行う【TAEKÍNHA/タエキーニャ】のクリエイター。ブラジルと神奈川育ちで、現在は東京の下町暮らし。会社員とクリエイターの二足のわらじをはく。たまにイラストレーターとしても活動中。

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